シナジー・フィールド

Cinergy Field, Home of the Cincinnati Reds

訪問日:2001.8.31

※記事の内容・データは、特に記載した場合を除き、訪問時のものです。

Get to the park

インディアナポリス出発の朝、激しい雷雨。前日からウェザーリポートを気にしていたのだが、どうやら雷雨前線とともにシンシナチに移動することになるのは避けられそうもない。グレイハウンドの窓からも、雲行ばかりが気にかかる。

移動中の2時間、天気はなんとか持ちこたえる。シンシナチのバス・ディーポで時計の針を1時間すすめ、時差を修正すると、シナジー・フィールド開門まで早くも1時間あまり。う~む、なんか損した感じだ。

さっそく球場へと思ったその時、やはりやって来ましたサンダーストーム... それにしてもこちらの雨、いったん降り出すと、あっという間に大洪水、いやはや容赦ありません。

ひとまずウェスティン・ホテル1Fにあるレッズ関連グッズ専門店「ダグアウト・ショップ」で雨やどり。こちら、レッズのオフィシャル・スベニアショップらしく、品揃えはかなりのもの。グッズ関連の調達は、こちらで済ませておくことにする。

開門時刻間近、願いも通じて小降りになってきた模様。ショップで買ったレッズのロゴ入り真っ赤なアンブレラさして、いざ野球場へ。

旧名リバーフロント・スタジアム、2002シーズンを最後に閉鎖となるこのボールパークは、再開発プロジェクト進行中のオハイオ・リバーサイドにある。ダウンタウンから南へ、NFLベンガルズの本拠地ポール・ブラウン・スタジアムを右手に見つつ、陸橋を歩いて10分程度。

Walk in the park

当日チケットは、球場窓口の他、上述の「ダグアウト・ショップ」(ダウンタウンのど真ん中、ファウンテン・スクエアに面したウェスティン・ホテル1F)でも入手できる。

まあ、新球場グレート・アメリカン・ボールパークが完成するまでは、特別の試合でもない限り、どんな座席でも当日で入手可能でしょう。今回ゲットしたのは、バックストップほぼ真後ろの席。

しかし、この巨大な円形球場の全貌を把握するには、やはりアッパーデックから眺めてみないとねえ。さ、あのけわしき峰をめざしましょうか。

てなわけで、上方からレッド、イエロー、グリーン、ブルーと色分けされたシート、ろくにエスカレータもないもんだから、レッドシートレベルにたどり着く頃には、ゼーゼーハーハー。ようやく最上列まで登りきり、よっこらせと下を振り向く。この瞬間、自分が高所恐怖症であることを思い出したが、時すでに遅し。その高さと勾配急な傾斜に頭クラクラ、ヒザはガクガク。

ついでに言っておくと、このあたりのシート、そこら中にスパイダース・ウェブ、つまりそこは、何年何ヶ月も人が足を踏み入れたことのない秘境だったのである。

Game




Date : August 31, 2001, 7:05PM
Seat : Blue Box, 103-7-104, $28.00
Game : Reds 11, Pirates 3
--------------------------------
Pittsburgh 210 000 000 -  3  7 2
Cincinnati 004 700 00x - 11 12 0
--------------------------------
W: Reitsma (7-13)
L: Ritchie (10-12)
HR: Reese (9), Jennings (1), ARamirez (31)
Time: 2:34, Attendance: 19,090

シンメトリカルな造りを特徴とする、いわゆるクッキーカッター・スタジアム、70年代型多目的球場の典型とも言うべきシナジー・フィールドも、残る短き命の灯を燃やせとばかり、シーズン前に、レフトとセンターの座席は取り払い、人工芝を天然芝にはりかえる大改修を決行。アウトフィールドの向こうに、オハイオ・リバーを眺めることもでき、なかなかどうしてボールパークの情緒があふれている。

今年こそと期待されたグリフィー Jrはケガで出遅れ、ペナントから遠く離れたレッズではあるが、観衆の多くはチームカラーを身につけ、そこはやはり随一の伝統を誇るチームにふさわしい熱気。なによりもボールパークらしい雰囲気を醸し出していたのは、こうした年期のはいった地元ファンの声援だったのである。

ジェニングスのグランドスラム、ポーキー・リースの3ランも飛び出し、シンシナチ・ペースでゲームは進行、”今シーズンめったに見られなかった展開”とは、翌朝の地元紙評。

そう、そして、世の中のすべてがこの日のレッズを応援しているかのようだった。サンダーストームも通りすぎたシンシナチの空は、不安定な気候のなせるワザか、夜のとばりがおりるとともに、深紅にそまる。チームカラーに彩られた夜空とスタンド、シンシナチのベースボール観戦、これ以上の演出を考えよといっても無理な話だろう。

わざわざ地球を半周してまで行くほどの球場じゃない、との忠告もあちらこちらからいただいたが、わずか半日、掛け値なし野球観戦のためだけののシンシナチ滞在、充分にモトはとらせていただきました。

Ballpark Data

所在:オハイオ州 シンシナチ

開設:1970年6月30日  (2002シーズンを最後に閉鎖・解体)

収容:40,007人

広さ:左翼 99.1m (325ft), 左中 113.0m (371ft), 中堅 119.8m (393ft), 右中 114.0m (374ft), 右翼 99.1m (325ft)

フィールド:天然芝

建設費:4,500万ドル

設計:Heery & Heery, FABRAP

球場名変遷:リバーフロント・スタジアム (1970-1995), シナジー・フィールド (1996-2002)

チーム:シンシナチ・レッズ

リーグ:ナショナル・リーグ中地区

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です