ブッシュ・スタジアム

Busch Stadium, Home of the St. Louis Cardinals

訪問日:2002.5.3-4

※記事の内容・データは、特に記載した場合を除き、訪問時のものです。

Get to the park

ランバート国際空港とイースト・セントルイスを結ぶ鉄道はメトロリンク。車体にレッドバードがデザインされた小ぎれいなライトトレイルは、ダウンタウンでは地下を走行する。空港から約30分、13番目の駅がダウンタウンの南端に位置する Busch Stadium ステーション。

基本運賃は $1.25、ダウンタウンエリアでは、平日の昼間は無料で結構っていう気前の良さ。今回セントルイスに滞在したのは週末なので、その恩恵にはあずかれないかとも思ったのだが、実際問題としてこの路線、改札もなければ車掌らしき人もいない。 チケットを購入する姿もほとんど見かけなかったが、いったいどーなってるんでしょ?

もっとも、ダウンタウンのホテルに宿泊しているのであれば、そんな余計なことに気をつかわなくても、ボールパークの行き帰りは徒歩で充分。

Walk in the park

スタジアムの西側、インターナショナル・ボーリング・ミュージアム・あ~んど・ホール・オブ・フェイムってのがある。つまりは「ボーリングの殿堂」。$6 の入場料払って見学したのは、かつてナカヤマリツコさんに憧れていたからってわけでは決してない。同じ建物の中に「セントルイス・カージナルスの殿堂」ってのもあるのだ、て言うか「ボーリングの殿堂」の一角がカージナルスのコーナーとなっており、玉ころがし遊びの歴史に関する展示を一巡したあとでないと、1986ワールドチャンピオンのトロフィーやら、”オズの魔法使い”オジー・スミスのスパイクやら、昨シーズンで引退したBig Macのユニフォームやらにお目にかかれないのである。なんのこっちゃ?

チケットオフィスは、この「ボーリングの殿堂」近くにあり、朝の9:00から当日券を販売している。今回、2日間ともこちらでチケットをゲットした。"Best available" とリクエストすると、示された座席は、両日ともシート No.までまったく同一のフィールドボックス。

本来の座席はフィールドレベルだと言っても、これだけどでかいスタジアム、どうしたってできるだけ高い所に上ってみたくなるのが人情ってもの。なんたって、セントルイスのシンボル、ゲートウェイ・アーチの姿がくっきりと見えるのは、一塁側最上階のテラスレベルなのだ。 そんなわけで、試合前はゆっくりとテラスレベルまで上って行き、プレーボール後、こんどはゲームの進行とともにフィールドレベルまでぶらぶらと下りてくる、という動きをしてました。

観戦2日目の5/4には、その下山途中 Loge Boxに立ち寄り、本サイトからもリンクさせていただいている「ボールパーク主義」の主宰者バムさんにご挨拶。アイオワ、イリノイあたりでマイナーリーグ観戦の旅をしてきたというバムさん、たまたま同カードを観戦するためにセントルイス滞在中と判明、思いがけない初顔合わせとなった。

Games

Date : May 3, 2002, 7:10PM
Seat : Field Box, 132-30-7, $32.00
Game : Braves 2, Cardinals 1
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Atlanta  000 000 000 02 - 2 5 1
St.Louis 000 000 000 01 - 1 3 0
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W: CHammond (1-1)
SV: Smoltz (10)
L: Stechshulte (2-1)
HR: CJones (5) 
Time: 3:38, Attendance: 40,758

Date : May 4, 2002, 1:10PM
Seat : Field Box, 132-30-7, $32.00
Game : Cardinals 3, Braves 2
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Atlanta  000 100 100 - 2  6 0
St.Louis 002 100 00x - 3 10 1
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W: Simontacchi (1-0)
SV: Isringhausen (5)
L: ALopez (1-3)
HR: Giles (5) 
Time: 2:57, Attendance: 42,455

おりしも地元ブルース(NHL)はプレーオフで奮闘中、出だしでコケたとはいえ、まだまだスタンレーカップへの夢潰えたわけでもないのに、ダウンタウンのウィークエンドそぞろ歩けば、街路の垂れ幕、スポーツギア・ショップの品揃え、道行く人々のファッション、どれをとっても Cards一色、さすがベースボール・タウンと言われるだけのことはある。

今回観戦した2ゲームは、いずれもやや渋めの内容。とは言え、7回までノーヒッター(5/3 アトランタのモス投手、被安打ゼロのまま降板、そのとたん後続がヒットを打たれる)、メジャーデビュー戦初先発初勝利(5/4 セントルイスのサイモンタッチ投手、米球界で2度解雇された後、イタリアン・リーグで活躍、シドニー五輪ではイタリア代表チームとして母国アメリカと対戦したという変り種)、とまあ、それなりに見所はありました。

それにつけても、このボールパークに足を踏み入れて思い出されるのは、1998シーズン、マグワイア、ソーサの歴史的ホームランチェイス。Big Mac の雄姿はもう見られないが、それでも連日40,000を超える観衆が、巨大なスタジアムをチ-ムカラーの深紅に染め上げる景色は、当時スポーツニュースで見たとおりの眺め。

ブッシュ・スタジアム、60~70年代を代表するクッキーカッター型、多目的スタジアムとして出発したが、1996シーズン、26年ぶりに天然芝グラウンドが復活、ベースボールオンリーの施設として再生し、きわめてユニークな雰囲気をかもし出すボールパークとなった。

滞在中の地元紙一面トップには、ブッシュ・スタジアムにかわる新ボールパーク建設計画に議会がGOサインを出したとの報道。 90年代「それを作れば、彼(金?)はやって来る」とばかりにブームとなったネオクラシック調ボールパークも悪くはないが、どうなんでしょうか、今となっては二番煎じ、へたすりゃ五番煎じ、六番煎じとも言われかねない新球場に税金注ぎ込むより、いましばらく、成功したクッキーカッタースタジアムとして大事に使いつづけるのも一興ではないかと愚考いたす次第であります。

Ballpark Data

所在:ミズーリ州 セントルイス

開設: 1966年5月12日  (2005シーズンを最後に閉鎖・解体)

収容: 49,814人

広さ左翼 100.6m (330ft), 左中 113.4m (372ft), 中堅 122.5m (402ft), 右中 113.4m (372ft), 右翼 100.6m (330ft)

フィールド:天然芝

建設費:2,400万ドル

設計:Sverdrap & Parcel, Edward Durell Stone, Schwarz & Van Hoefen Associated

球場名変遷:メモリアル・スタジアム (1966-1981), ブッシュ・スタジアム (1982-)

チーム:セントルイス・カージナルス

リーグ:ナショナル・リーグ中地区

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