マッコイ・スタジアム
McCoy Stadium, Home of the Pawtucket Red Sox
訪問日:1999.8.14
※記事の内容・データは、特に記載した場合を除き、訪問時のものです。
Get to the park
ロードアイランドの州都、プロヴィデンスはボストンから約1時間、ポータケットはここからタクシーで10分ほど。ボストンからの日帰りも充分可能なはず。
ナイトゲーム終了は 9:00PM前、すぐにタクシーでプロヴィデンスへ。ここからボストンへの帰路が今回の旅程中最大のポイント、事前に次の3パターンは確認済であった。
- グレイハウンド 10:10PM
- ボナンザ 10:40PM
- アムトラック 11:10PM
まだ 9:30PM、日帰り楽勝、のはずだった。ところが、そうはアメリカの問屋が卸してくれなかったのである。
グレイハウンドステーション、10:30PMをすぎてもバスはやってこない。バスステーションとはいっても、この時間オフィスは窓を閉ざしているし、どう見ても裏通りのバス停としか思えないさびしさ。 さらに、降りはじめた雨が不安をかきたてる。この焦りが問題だった。
11:00PM、バスは来る気配すらなく、雨は激しくなるばかり。ついに決心して通りかかったタクシーを呼びとめ、アムトラックの駅へ向かう。バスステーションからどのくらいの距離かも確かめていなかったのだから、これは無謀というもの。ものの見事、タッチの差でアムトラックの終電も逃してしまう。こうなるともう、やることなすことうまくいきません。
ふたたびグレイハウンドのバスステーションに戻るが、数名いた待ち人の姿はすでになし。万事休す。
けっきょくこの日はプロヴィデンスのホテルにころがりこむ。4時間ほど休んだあと、翌朝 6:00AM始発のアムトラックに乗ろうとステーションへ。しかし、これまた激しいどしゃ降りのせいか、掲示板には3時間のディレイとある。冗談やめてよ、駅員に聞いてみると「3時間じゃなくて、5時間のディレイです」と悪びれるふうでもなく言われた。

呆然としているところへ、ボストンまでなら100$で行くよ、と話しかけてきたタクシードライバーあり。100$ とはちょと値がはるなあ、じゃあいくらだったら、などと話しているうち、同じく 6:00AM発ボナンザのバスがあるという。すでに6時7分前だったが、バスステーションまでとばしてもらい、今度こそギリギリセーフ。もちろんチップははずんでおきました。
Walk in the park
マイナー観戦でチケットの予約など考えてもいなかった。ところが渡米前、ホームページで確認すると、ボックスシートはソールドアウトとのこと。あわててオフィスに電話。General Admission(一般席)しかないから予約する必要はないとはじめは言われたが、わざわざ日本から行くので何でもいいから予約したいと頼んだところ...
「ホントに日本から電話してるのかい? トモ・オーカは知ってる? 昨日もいいピッチングだったよね。で、チケットは何枚? え? 1枚? だったらボックス席あるかもしれないな、ちょっと待って。あ、これだ、前から2列目だけどいいかな?」
いいも悪いもない。わざわざ電話した甲斐があったというものである。

言うまでもないでしょうが、トモ・オーカというのは、いまやトッププロスペクトとして今後の活躍が期待される大家友和投手のことですね。残念ながら、今回はその姿を見ることはできませんでしたが。
Game
Date : August 14, 1999, 6:00PM Seat : Green Box, 03-B-7, $7.00 Game : Red Sox 5, Red Barons 2 -------------------------------- Scranton/WB 000 000 002 - 2 8 0 Pawtucket 000 200 12x - 5 10 0 -------------------------------- W: Wolcott (6-9) L: Johnson (5-8) HR: Estalella (11), Merloni (6), Depastino (10) Time: 2:41, Attendance: 7,379
AAAでもっとも古いスタジアムとのことだが、シーズン前に大改修、レフトサイドにそびえる三角屋根のエントランスタワー、ライトフィールド側には野外パーティーのできるテントがあり、これがトレードマークとなっている。

長い歴史のなかで、1981年4月18日から19日朝にかけて行われたゲームについては、たしか USA TODAY Baseball Weekly 創刊号の読み物で知り、いま思えばこれが、「二軍」といったイメージからはほど遠い、マイナーリーグという独自の存在を意識した最初であった。”The Longest Day of Baseball”という記事だったかと思うが、その試合のスコアはこんな感じである。
Red Wings | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
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Paw Sox | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 3 |
スヴニールストアには、このときのスコアブック、新聞記事などがポスターとなって掲示されており、若きカル・リプケン Jr.、ウェイド・ボッグスの名も見つけることができる。メモリアルグッズを探してみたが特に見つからず、唯一、ソーダのカップにこのスコアがそっけなくデザインされていた。
帰りのタクシーで”今年は PawSoxにとって大切なシーズンなんだ”とドライバー、その言葉どおりこの日の試合で IL北地区の首位にたった PawSox、地区優勝には一歩及ばなかったものの、スタジアム新装開店の年、充実のシーズンとなったようです。
Ballpark Data
所在: ロードアイランド州 ポータケット
開設:1942年7月4日
収容:10,031人
広さ:左翼 99.1m (325ft), 左中 115.5m (379ft), 中堅 121.9m (400ft), 右中 114.3m (375ft), 右翼 99.1m (325ft)
フィールド:天然芝
建設費:150万ドル
設計:Mark Linenthal, Thomas F. Harding
チーム: ポータケット・レッドソックス (2021年に新球場に移転)
リーグ:インターナショナル・リーグ (AAA) 北地区
アフィリエーション:ボストン・レッドソックス