フロリダ・パワー・パーク
Florida Power Park at AL Lang Field, Home of the St. Petersburg Devil Rays
訪問日:2000.5.5
※記事の内容・データは、特に記載した場合を除き、訪問時のものです。
Get to the park
タンパベイ・デビルレイズの本拠地トロピカーナ・フィールドがセントピーターズバーグの中心部からやや離れているのにくらべ、同じデビルレイズのスプリングトレーニングの地でもあるこのスタジアムは、ダウンタウンの中にある。
フロリダ2日目の朝、この日の予定はダネディンのナイトゲーム観戦、それまではセントピータースバーグ市内観光でもと思ったが、ほかに行きたい所があるわけではなし、なにはさておいてボールパークへ直行する。
スタジアムの周囲をひとまわり、思いもかけずゲートのいくつかが開け放たれている。のぞきこむとスタジアムのスタッフ、すでにグラウンドの手入れにとりかかっていた。10時間後のプレイボールに向けて黙々と手入れに精を出すグラウンド・キーパーたち、青緑に輝く芝、その上で羽を休める名も知らぬ海鳥、それらすべてをフロリダの朝の光がやさしくつつみこんでいる。
フロリダ到着早々サイフを紛失するという前夜のドタバタさわぎからざわついていた気持ちも、こうしてタンパベイからの風にあたるうちに、しだいに落ち着きを取り戻していったのである。
Walk in the park
前日のダネディンにつづき、5$のボックスシートはダッグアウト真後ろ最前列。しかし最前列だからベストシートというものでもない。このボールパークについて言えば、レフトポール後方にタンパ湾のハーバー、そのトロピカルな風景を一望できる一塁側後方の座席こそ特等席なのである。
Game
Date : May 5, 2000, 7:05PM Seat : Field Box, 11-4-1, $5.00 Game : Cubs 6, Devil Rays 2 ---------------------------------- Daytona 006 000 000 - 6 7 0 St.Petersburg 001 000 010 - 2 3 3 ---------------------------------- W: Palma (1-1) L: Flohr (1-4) HR: Choi, Diaz Time: 2:13, Attendance: 632
セントピーターズバーグ・デビルレイズが迎え撃つのは、デイトナ・カブス、そのラインナップの先頭にフクハラ、4番にはチョイといったアジア系の名が新鮮に聞こえる。ピート・フクハラというから、二世プレイヤーかと思われるが、その名がアナウンスされるたび、響きが面白いのか、フクァハーラ、フクァハーラと唱和する声がおこる。しかし結果はノーヒット。一方、チョイ選手は試合を決めるグランドスラム、翌日の新聞ではコリア出身のトッププロスペクトと紹介されていた。
ベースボールを観るというより、タンパ湾をより美しくながめることのできるアングルをもとめてふらふらしていると、ここでもまた怪しげなアジア人に「ヘイ! どこから来たんだい?」とさかんに声がかかる。
「フロムトーキョー」「おおトーキョー、おれは50年代にヨコスカにいたんだ」「へえ、ヨコスカすか」「日本の歌だって知ってるぜ。”さ~ら~ばヨコスカよ~”」「ベリーベリーオールドソング、しかもそれ、ヨコスカじゃなくてラバウルなんだけど」
スタジアムの正式名称フロリダ・パワー・パーク・ホーム・オブ・アル・ラング・フィールドってのは、フロリダにスプリングトレーニングを招聘した功労者、アルバート・ラングに敬意を表しつつ、スポンサーである地元企業フロリダパワーに気を使ったのだろうが、これじゃ誰もが舌をかむ。スタジアムのロゴも新しく、カッコ良くはなっていたが、旧名称アルラング・スタジアムがシンプルで良かったのにね。
Ballpark Data
所在:フロリダ州 セントピーターズバーグ
開設:1946年
収容:7,004人
広さ:左翼 100.6m (330ft), 中堅 121.9m (400ft), 右翼 100.6m (330ft)
フィールド:天然芝
建設費:30万ドル
球場名変遷:アル・ラング・スタジアム (1977-1997), フロリダ・パワー・パーク (1998-2002), プログレス・エナジー・パーク (2003-2011), アル・ラング・スタジアム (2012-)
チーム:セントピーターズバーグ・デビルレイズ (2000シーズンを最後に活動停止)
リーグ:フロリダ・ステート・リーグ (A Advanced) 西地区
アフィリエーション:タンパベイ・デビルレイズ