ザ・ボールパーク・イン・アーリントン
The Ballpark in Arlington, Home of the Texas Rangers
訪問日:2001.5.2-3
※記事の内容・データは、特に記載した場合を除き、訪問時のものです。
Get to the park
一般の海外旅行ガイドだけじゃなく、「大リーグ観戦ガイド」的な書物をひも解いてみても、球場へのアクセスは不便で、ダラスからタクシーしかない、とある。
当然アーリントンで宿泊っていう手も考えてないではなかったが、皆がよってたかってダラスダラスと言うものだから、まあ、そーゆーものなんだろうと思って、ホテルはダラスのダウンタウンで予約していたのである。
考え直したのは、ラウンドロックでお世話になった、ジョー・モック氏のすすめによる。ダラス? 普通の観光がしたいならともかく、ボールパーク目的なら、アーリントンに泊まった方がいい。空港にも近いし、ダラスからだと、ひどいトラフィックジャムにぶつかることがあるよ、とのこと。
アーリントンの方が空港に近いということは事前に調査済。が、渋滞の話はさすがに現地じゃないとわからない情報で、これには激しく心ゆさぶられ、さらにスタジアムまで歩いていけるヴェリィヴェリィナイスなホテルを紹介するからというダメ押しの一言で、ダラスのホテル予約キャンセルを決意。
紹介されたホテルはたしかにきれいだったけど、歩いて行けるというのはちょっとねえ。頑張れば歩けないこともないのだが、さすがに「夜道のひとり歩きはデンジャラス」と現地の人に指摘されてしまった。
じゃあ、どうするのかと言うと、アーリントンのたいていのホテルを巡回してくれるフリーのボールパークシャトルが4ルートある。ルートの詳細は、ホテルのフロントに聞けばすぐに教えてくれるが、トロリーのサイトもあるので、事前確認はこちらでどうぞ。
帰りのシャトルは、ゲーム終了30分後に出発。タクシーも、うようよいたので、ダラス泊の場合も、帰りの心配はないでしょう。
Walk in the park
とりあえず、1日分はそれなりの席を確保しておこうと、インターネットで事前に $40.00也の Boxは予約していた。
残り1日分は当日窓口。Best Available は? と聞いたところ、これもなぜかネットではソールドアウトだった $50.00のフィールド席があるとのこと。一瞬悩んだが、ぐっとこらえて、当初の予定通り外野席を購入した。
初志貫徹の甲斐あって、二階建て外野席からの眺めはじつに壮観。最近はもっぱら、フィールドがごく間近に感じられるマイナーリーグ球場の心地よさに酔いしれているのだが、アッパーデックからの眺めの素晴らしさは、やはりメジャーならでは。
Games
Date : May 2, 2001, 7:05PM Seat : Homerun Porch, 45-7-16, $20.00 Game : Tigers 8, Rangers 4 ---------------------------- Detroit 430 000 100 - 8 14 0 Texas 012 000 001 - 4 10 2 ---------------------------- W: Holt (3-2) SV: MJAnderson (1) L: DOliver (4-1) HR: RPalmeiro (6), Kapler (2) Time: 3:00, Attendance: 33,825 Date : May 3, 2001, 2:05PM Seat : Club Box, 221-1-9, $40.00 Game : Tigers 9, Rangers 4 ---------------------------- Detroit 500 010 030 - 9 12 0 Texas 201 100 000 - 4 7 2 ---------------------------- W: Mlicki (2-2) L: Helling (1-5) HR: Cedeno (1), Mirabelli (2), JEncarmacion (3), Palmer (3) Time: 2:48, Attendance: 34,051
小さな人工湖越しに見る花崗岩とレンガでおおわれたネオ・ロマネスク風(というらしい)の外観、本当に天気のいいときには、湖面に逆さ富士ならぬ逆さボールパークが映し出されるという。ボールパーク外観ランキングがあるとすれば、圧倒的にトップ独走かも。
向こう岸のボールパークにばかり目をうばわれていたが、ふと気づけば、こちらの岸にも小ぢんまりとしたグラウンド、その Dr. Peppers Youth Baseball Field では、いままさに少年というにはまだ幼い子供たちが、ティーボールに興じている。ちなみに、ティーボールってのは、ピッチャーがいなくて、ティーの上においたボールを打つ、リトルリーグに手のとどかない子供たちのためのミニベースボールですね。
ひとしきりアメリカン・ジャリどものミニベースボールを観戦したのち、いよいよボールパーク内へ。MLB最大かとも思われるスベニアショップ、アートミュージアムを見学したり、多彩なコンセッションを見てまわったり。やがてプレーボール、レンジャース側ダッグアウト前を見れば、あれは先ほどまでティーボール・フィールドを走りまわっていたキッズたち。そう、じつは彼らこそ、本日ホームチーム、スターティングメンバーお出迎えの大役を仰せつかっていた貴公子たちだったのである。
それにしても、2試合つづけて初回めった打ちのわれらがレンジャース投手陣、地元ファンのたまりにたまった不満が、252ミリオンの男、史上最高額の契約金を手にしたアスリート、A-RODに集中するのもやむを得ないところか。
が、タクシーに乗るたびに聞かされるそのグチもまた、テキサスにいればこそのお楽しみ。そして、なんと言われようとも A-ROD、長い手足を弧を描くようにしならせた、しなやかなフィールディングは、他に類を見ない美しさ。それを目の前で堪能できるのも、いまこのボールパークにいればこそ、なのである。
Ballpark Data
所在:テキサス州 アーリントン
開設:1994年4月1日
収容:49,115人
広さ:左翼 101.1m (332ft), 左中 118.9m (390ft), 中堅 121.9m (400ft), 右中 116.1m (337ft), 右翼 99.1m (325ft)
フィールド:天然芝
建設費:1億9,100万ドル
設計:David M. Schwarz Architectural Services, HKS
球場名変遷:ザ・ボールパーク・イン・アーリントン (1994-2004), アメリクエスト・フィールド・イン・アーリントン (2004-2007), レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン (2007-2014), グローブ・ライフ・パーク・イン・アーリントン (2014-)
チーム:テキサス・レンジャース(2019年シーズン後に新球場に移転)
リーグ:アメリカン・リーグ西地区